ギフトモール オンラインギフト総研<Z世代300名のギフト実態を調査>「SNS上だけの友人」にギフトを贈った経験あり6.5人に1人。年間購入回数は4.1回、購入は「店頭」・渡し方は「手渡し」が最多。
オンラインギフトサービスを通じた幸福度の高い世の中の実現を目指す「ギフトモール オンラインギフト総研」は、「Z世代のギフト購入」の実態を把握することを目的に、全国のZ世代の男女、合計300人を対象にした調査を行いました。Z世代が他世代と比べどのような傾向があるのか、またどのようにギフトを贈っているのか、新たな実態が明らかになりました。以下、ご報告いたします。
<本調査における「Z世代」の定義>
本調査は、2021年6月からの1年間にギフトを1回以上購入した経験がある全国の男女20-59歳を対象にしたものです。本レポートにおける「Z世代」の対象者の年齢は20-24歳としています。
■調査サマリー1. Z世代は他世代に比べ、SNSとの関わりが強く、美容への関心が高い世代。
2.ギフト購入は年間平均4.1回。6.5人に1人が「SNS上でだけ知っている友人」へギフトを贈った経験あり。
3.購入場所は「店頭」、渡し方は「手渡し」が最多。Z世代を中心に「ギフトECサイト」が伸びる可能性。
4. ソーシャルギフト利用率は12.7%。恋人にもソーシャルギフトでギフトを贈るZ世代。
5. ソーシャルギフト利用率と生活満足度には強い相関関係。
■分析・解説
SNSとの関わりが強く美容に関心が高いZ世代は、他世代と比較をするとギフト購入においても、Z世代ならではの特徴が明らかになりました。
- Z世代のギフトの年間購入回数は平均4.1回、総額は平均25,361円と他世代に比べると回数、金額ともに低い結果となりました。他方、贈る相手として「SNS上でだけ知っている友人」にギフトを贈っている人が6.5人に1人の割合で存在しているのは特徴的です。直接面識のない相手との関係性を深めるためのコミュニケーションの手段として、ギフトが利用されている実態が明らかになりました。
- Z世代のギフトの購入場所で最も多かったのは「店頭」、最も多いギフトの渡し方は「手渡し」。デジタルネイティブなZ世代はECサイトを賢く利用しているイメージがありますが、大切な人へのギフトは実物を見た上で慎重に吟味したうえで購入したギフトを贈る傾向があると言えそうです。ただECサイトの利用率も他世代と同様に高く、今後はZ世代を中心に「(ギフト専門の)ECサイト」がさらに利用されていくことが予想されます。
- Z世代のソーシャルギフト利用率は12.7%と他世代に比べると約1.6倍高い結果となっています。一定割合のZ世代にとってはソーシャルギフトは既に身近な渡し方の1つとなっています。またソーシャルギフトは友人、家族、そして恋人へのギフトに利用されている傾向が強く、大切な人へギフトを贈る方法として利用されていると言えそうです。
今後もギフトモール オンラインギフト総研では、オンラインのギフト業界全体の実態を把握する調査・研究を行いながら、生活者とサプライヤーの皆さまに役立つ情報を発信してまいります。
ギフトモール オンラインギフト総研 所長 小川 安英
1998 年リクルート(現リクルート HD)入社。人材、旅行、金融にまたがる幅広い領域に従事したのち、 ギフト領域におけるイノベーションを目指し、2020 年 7 月ギフトモールに参画。10 兆円の規模を持つギフト市場の中でも特にオンラインギフトの可能性に着目し、利用率の推移や市場動向を分析。次世代ギフ トの形を精力的に探求。
■調査結果
1. Z世代は他世代に比べ、SNSとの関わりが強く、美容への関心が高い世代。
・利用メディア
普段利用しているメディアを聞いたところ、世代間で顕著な結果が出ました。
4大マスメディアと呼ばれているメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)は全て、Z世代に比べて他世代の方が利用率が高くなりました。一方でSNSは全体的にZ世代の方が高い利用率となり、特に「Twitter」は56.0%、「Instagram」は61.7%と他世代に比べると25ポイントも高い結果となりました。Z世代は日常的にSNSと密接に関わっている世代と言えます。
・生活満足度
現在の生活への満足度を質問しました。Z世代の生活満足度は平均6.0点であり、他世代の5.9点と比べて0.1ポイント高い結果となりました。Z世代は現在の生活にある程度充実感を感じており、生活に前向きな人が多いと言えると考えます。
・生活意識
9カテゴリ、220の質問からなる生活意識の調査を実施し、Z世代と他世代の「あてはまる」と回答した数値を比較しました。※カテゴリ内容:生活/買い物/食/健康/美/ファッション/住まい/レジャー・余暇/SDGs
世代間の数値差が大きかった設問の上位5設問を抽出し、それぞれ「Z世代優勢」と「他世代優勢」としました。
「Z世代優勢」となった項目として代表的なものとしては、「美容に関する口コミサイトや情報サイト、雑誌を、欠かさずにチェックしている」、「SNSでフォローしているお気に入りのファッションブランドがある」が他世代と比べ25ポイント以上の差があります。美容、SNSに関しては他世代よりも意識が高いことがうかがえます。理想となる対象が存在し、そのための情報収集や手間暇等の努力は惜しまない傾向にあるZ世代の特徴がうかがえます。
「他世代優勢」となった項目では、「定期的に健康診断や人間ドックを受けている」が20.5ポイントの差があります。他設問を見ても、健康や住宅、マナーに関しては他世代の方が意識が高いことがわかります。
2.ギフト購入は年間平均4.1回。6.5人に1人が「SNS上でだけ知っている友人」へギフトを贈った経験あり。
・ギフトの年間購入回数・総額
年間の購入回数と総額は、いずれも他世代がZ世代よりも高い結果となりました。年間のギフト購入回数はZ世代が平均4.1回に対して、他世代は5.4回となり、また総額はZ世代が平均25,361円に対して、他世代は40,087円となりました。Z世代に比べ他世代の方が、可処分所得が高く、また友人や知り合いの結婚や出産・引っ越し等のライフイベントなど、ギフトを購入する機会が多いため、回数・総額共に高いといえそうです。
・ギフトを贈った相手
Z世代がこの1年でギフトを贈った相手は「母親/父親」(66.3%)、「同性の友人」(65.3%)と他選択肢に比べ20ポイント以上も高い結果になりました。「同性の友人」が24.9ポイント、「恋人」は20.8ポイントとなり、他世代に比べると高い結果となりました。購入回数が年間4.1回と限られている中で、身近で大切な相手へギフトを贈っていることが分かりました。またZ世代は「SNS上でだけ知っている友人(推し活、オンラインゲーム、趣味のコミュニティ等で出会った友人)」が15.3%と他世代の5.6%に比べ、9.8ポイント高い結果になりました。実に6.5人に1人が「SNS上でだけ知っている友人(推し活、オンラインゲーム、趣味のコミュニティ等で出会った友人)」にこの1年でギフトを贈っていることになります。SNSの発達や趣味嗜好の多様化によって、SNSを通じた新しい形で友人をつくることが増えており、またその友人とギフトを贈り合うような親密で深いコミュニケーションをとっていることはこの世代ならではの新しいギフトのコミュニケーションのあり方と言えます。
3.購入場所は「店頭」、渡し方は「手渡し」が最多。Z世代を中心に「ギフトECサイト」が伸びる可能性。
・ギフトの購入場所
購入場所をみると、Z世代は「デパートや百貨店の店頭」が57.0%と最も多く、続いて「(ギフト専門以外の)ECサイト」(37.3%)、「(ギフト専門の)ECサイト」(26.7%)が購入先として選んでいるという結果になりました。他世代は「(ギフト専門以外の)ECサイト」(51.1%)、「デパートや百貨店の店頭」(44.4%)に続いて、「専門店の店頭」(29.1%)が3位になり、主に以前から慣れ親しまれている店頭が支持されています。一方、Z世代は「(ギフト専門の)ECサイト」も4人に1人が利用しており、贈る相手やシーンに合わせて購入手段を使い分けているとも言えそうです。Z世代はデジタルネイティブ世代とも言われますが、ギフトの購入場所は「デパートや百貨店の店頭」」となっています。自分の利用する商品の買い物ではなく、大切な人への贈り物は、実物を見た上で慎重に吟味したうえで購入したギフトを贈りたい、というZ世代のギフトへの向き合い方がうかがえます。また現在はギフトの購入場所は店頭が一般的ではありますが、ギフトの購入経験が高まるにつれ、今後Z世代を中心に「(ギフト専門の)ECサイト」での購入が増加する可能性があるとも言えそうです。
・ギフトの渡し方
Z世代のギフトの渡し方を相手別でみていきます。いずれの相手の場合でも1位、2位は「百貨店・専門店などの店頭で買ったものを手渡しで贈った」、「ネット(ECサイト、ギフト専門ECサイト)で買ったものを手渡しで贈った」となり、「手渡し」の平均は71.3%で強く支持されていると結果となりました。
また渡し方をZ世代と他世代で比較してみると、どちらも「手渡し」が全体の70%を超え支持されており、「宅配」(「百貨店・専門店などの店頭で買って郵送・宅配で贈った」、「ネット(ECサイト、ギフト専門ECサイト)で買って郵送・宅配で贈った」)がそれに続く結果になりました。
「ネットで購入してSNS等でURLを贈った」(ソーシャルギフト)はZ世代が6.9%、他世代が3.8%となり、Z世代は他世代の1.8倍の利用率であることがわかりました。
Z世代は購入場所としては、店頭やECサイトをうまく使い分けて利用していますが、ギフトを渡すときは相手に直接会って渡すことを重視していると考えられます。
4. ソーシャルギフト利用率は12.7%。恋人にもソーシャルギフトでギフトを贈るZ世代。
ソーシャルギフトの利用に関しても、Z世代と他世代で大きな差が出る結果となりました。
「既に利用したことがある」と回答したソーシャルギフト利用経験者は12.7%、「いずれ利用したいと思う」と回答をした利用意向者は50.0%(「そのようなサービスを知っている。いずれ利用したいと思う」22.7%、「そのようなサービスを知らない。いずれ利用したいと思う」27.3%)に上り、合わせると計62.7%とソーシャルギフトの需要が高いことがわかりました。
Z世代の利用経験者は他世代の約1.6倍となり、実に約8人に1人がすでに利用したことがあると答えています。
また利用経験者、及び利用意向者にソーシャルギフトを利用したいと思った理由を聞いたところ「サプライズになるから」が59.0%、「気軽なお礼、プチギフトとして使えるから」が42.6%となりました。世代問わず、ソーシャルギフトが「ギフトの贈り方の演出」として支持されていることがわかりました。特にZ世代の特徴としては「サプライズになるから」が他世代に比べ12.3ポイント高く、また他の理由に大きく差をつける結果となりました。Z世代は「ソーシャルギフト=サプライズをする方法」と認識し利用していると考えられます。
またソーシャルギフトを利用してギフトを贈る相手(シーン:誕生日)をみると、いずれの世代も「同性の友人」が最多ですがZ世代と他世代の差は22.2%と、圧倒的に高い結果になりました。次に世代間の差が顕著に出たのが「恋人」。Z世代が25.3%となり、他世代の10.2%より15.1ポイント高くなりました。Z世代にとってソーシャルギフトは身近な渡し方の1つであり、友人や恋人の誕生日当日0時を回ったタイミングやコロナ禍でイベント当日に会えない場合等、大切な人へギフトを贈る方法として利用されていると予想できます。
5. ソーシャルギフト利用率と生活満足度には強い相関関係。
Z世代のソーシャルギフト利用経験者のギフト回数と総額を見てみると、回数は平均5.3回と利用経験無しの平均3.9回と比べ1.4回多くなり、また総額は平均31,513円と利用経験無しの平均24,469円と比べ7,044円多い結果になりました。ソーシャルギフト利用経験者は賢いギフトの贈り方を知っているため機会を逃すことがなく、また喜ばれることでギフトを贈る喜びを実感していると言えそうです。
またZ世代のソーシャルギフト利用経験者の生活満足度は、平均は7.0点。利用経験無しに比べると1.2点高い結果となりました。
生活満足度に応じた利用経験者の比率を調べたところ、生活満足度が高い人ほど、ソーシャルギフト利用率は高い傾向があります。ギフトの贈る手法を知っている人ほど、家族や友人など周りの人を祝ったり感謝を伝えたりすることで人との接点が増え、結果として生活満足度が高い傾向にあるのかもしれません。
<調査概要>
調査目的:Z世代のギフト購入に関する最新の実態の把握
調査名:ギフト購入に関する調査
実施時期:2022年6月24日~28日 実施
実施時期:インターネット調査
調査主体:オンラインギフト総研
回答人数:全国20歳~59歳の男女2,400名(年齢性別均等割り付け/2021年6月からの1年間にギフト購入経験がある人)
※小数点以下の切り上げ、切り下げにより合計100%にならないことがございます。
※本調査結果をご利用いただく際は、【オンラインギフト総研 調べ】とご明記ください。
■ギフトモール オンラインギフト総研について
ギフトモール オンラインギフト総研は、①新しいギフト文化の兆しの発信 ②今後のギフトのあり方の提起・提言 を主な活動内容として、オンラインギフトサービスを通じた 幸福度の高い世の中の実現に貢献するために2021年に発足。
自社グループの運営する国内最大級のオンラインギフトサービスにおけるサプライヤーとユーザーそれぞれのデータから把握できる消費トレンドや、定期的に行う独自調査の結果等を踏まえて、オンラインギフト業界の最新の情報の発信を行います。
-オンラインギフト総研 公式サイト:https://giftmall.co.jp/souken/
■株式会社 ギフトモールについて
「MAKE MORE SMILES ~世界により多くのスマイルを。」をPurpose(存在意義)に、「The World of Giftization ~テクノロジー・データの力で世界のすべてをギフトで満たす」をVision(実現したい世界・未来)に掲げ、新たなギフト体験創造に取り組む2014年創業のテクノロジー企業。日本とシンガポールを拠点に、日本・インド・インドネシア等グローバルなギフト・プレゼント市場に向けてテクノロジープラットフォーム事業を推進中。約50万点以上のソーシャルギフト商品を扱う「Giftmall(ギフトモール)」および専属バイヤーによる厳選ギフトを集めた「Anny(アニー)」等を運営。現在、グループの月間訪問ユーザー数は3,600万人を超え、国内最大級の規模を誇る。
– Giftmall(ギフトモール)公式サイト:https://giftmall.co.jp/
– Anny(アニー)公式サイト:https://anny.gift/