ギフトモール オンラインギフト総研<全国の男女2,400名にソーシャルギフトの実態を調査>利用経験者&利用意向者は50%超え。20代を中心に拡大する「新しいギフトのコミュニケーションの仕方」
2年以上続くコロナ禍の影響下、生活者がどのようにソーシャルギフトを活用しているのか、また、生活者のギフトのコミュニケーションがどう変化しているのか、新たな実態が明らかになりました。以下、ご報告いたします。
■調査サマリー
1. ソーシャルギフト利用経験者&利用意向者は50%を超え、高いニーズ
2.「住所を知っている相手に利用」が利用経験者の55.5%
3. 利用理由は「サプライズ」・「手軽なお礼」が圧倒的、ソーシャルギフトは「新しいギフトのコミュニケーションの仕方」
4. 「具体的な利用シーン」の理解が、ソーシャルギフト利用の鍵
5. ソーシャルギフトの利用シーン・相手は「同性の友人の誕生日」が最多
※ソーシャルギフトとは?
住所を知らない相手にも、URLを送るだけで、ギフトを贈ることができるサービスのことです。贈れるギフトは各社様々ですが、大きく分けると以下の2種類のギフトがあります。
1.LINEやSNS、メールでプレゼントの受け取り画面のURLを贈る相手に送信し、相手が受け取り住所・日時の指定ができるもの
2.コンビニエンスストアやその他店舗で商品と交換できるバーコード等を、贈る相手に送信するもの
ソーシャルギフトの機能を提供する代表例としては、「LINEギフト」、Giftmall(ギフトモール)の「ダレスグギフト」、Anny(アニー)の「ギフトレター」、MOO:D MARK(ムードマーク)の「ソーシャルギフト」等が挙げられます。
■分析・解説
【全体傾向】
ソーシャルギフトの利用経験者は現在約10%弱。一方、利用意向者を含めると50.7%という調査結果となりました。年代が若いほど利用経験、利用意向ともに高く、20代に限ると利用経験者と利用意向者の合計は63.4%でした。今後は20代を中心とした若年層から利用拡大が進んでいくことが予測されます。
【利用実態】
■「住所を知らない相手にも気軽にギフトを贈れる」ことを訴求するサービスが多いなか、実際の利用経験者は「住所を知っている相手に利用した」とする回答が過半数を占めており、住所を知っている相手に対しての「新しいギフトのコミュニケーションの仕方」として活用されている実態が明らかになりました。
■利用経験者および利用意向者は、贈る相手に対しての「サプライズ」の演出や「手軽なお礼」ができる手段としてソーシャルギフトを支持しています。住所を知らない場合のプレゼントの手段というよりも、ギフトの贈り方の新たな手段として利用者が拡大していると言えそうです。
■ソーシャルギフト利用者のコメントのなかには、物理的に会えない相手や疎遠になっている相手を喜ばせるために利用したという回答が多数あります。長引くコロナ禍によって「物理的に会えない、会いづらい相手」に対してのギフトの贈り方としても、ソーシャルギフトが活用されていることが判明しました。
今後もギフトモール オンラインギフト総研では、オンラインのギフト業界全体の実態を把握する調査・研究を行いながら、生活者とサプライヤーの皆さまに役立つ情報を発信してまいります。
ギフトモール オンラインギフト総研 所長 小川 安英
1998 年リクルート(現リクルート HD)入社。人材、旅行、金融にまたがる幅広い領域に従事したのち、 ギフト領域におけるイノベーションを目指し、2020 年 7 月ギフトモールに参画。10 兆円の規模を持つギフト市場の中でも特にオンラインギフトの可能性に着目し、利用率の推移や市場動向を分析。次世代ギフ トの形を精力的に探求。
■調査結果
1. ソーシャルギフト利用経験者&利用意向者は50%を超え、高いニーズ
「既に利用したことがある」と回答したソーシャルギフト利用経験者は8.7%に留まっているが、「いずれ利用したいと思う」と回答をした利用意向者は42.0%(「そのようなサービスを知っている。いずれ利用したいと思う」15.3%、「そのようなサービスを知らない。いずれ利用したいと思う」26.6%)に上り、合わせると計50.7%と半数を超え、ソーシャルギフトの需要が高いことがわかりました。20代~50代の世代別に見ると、20代は利用経験者が14.2%、利用意向者は49.2%(「そのようなサービスを知っている。いずれ利用したいと思う」20.7%、「そのようなサービスを知らない。いずれ利用したいと思う」28.5%)となり、合計は63.3%と各世代の中で最も高い結果となりました。また利用経験者・利用意向者の合計値は、年代が30代(54.0%)、40代(43.8%)と、年齢が若いほど利用意向が高い傾向にあり、ソーシャルギフトは今後若年層から利用が広がっていくことが予想されます。
2.「住所を知っている相手に利用」が利用経験者の55.5%
ソーシャルギフト利用経験者に対して、過去にソーシャルギフトを利用した際にギフトを送った相手の住所を知っていたかを聞いたところ、「住所を知らなかった」44.5%に対して、「住所を知っていた」と回答した人が計55.5%と上回った結果となりました。
「住所を知っていた」と回答した人の利用理由は、「サプライズで送りたかったため」が20.6%、「急ぎで送りたかったため」が14.8%となり、この2つの理由で「住所を知っていた」と回答した人の約2/3を占める結果となりました。
各社のサービスでは「住所を知らない相手に贈れる」ということを訴求してることが多いなか、住所を「知っている」相手に対しても、あえてソーシャルギフトを利用してギフトを贈っているという実態が明らかになりました。
3. 利用理由は「サプライズ」・「手軽なお礼」が圧倒的、ソーシャルギフトは「新しいギフトのコミュニケーションの仕方」
利用経験者、及び利用意向者にソーシャルギフトを利用したいと思った理由を聞いたところ「サプライズになるから」が48.7%、「気軽なお礼、プチギフトとして使えるから」が46.8%となり、両理由は他理由と比べ20ポイント以上も高い結果となり、ソーシャルギフトが「ギフトの贈り方の演出」として支持されていることがわかりました。
また続いて「住所を聞くことによって、送る相手に身構えたり遠慮されたりしたくないから」(25.5%)、「うっかり明日(今日)が記念日(イベント)であることを忘れていて、もう間に合わないことがあるから」(22.0%)、「今すぐ購入をして、気軽にギフトを贈ることができるから」(19.9%)が理由として選択されており、ソーシャルギフトの「機能面の便利さ」も利用理由になっていることがわかりました。
大切な人に喜んでもらうための方法として、ソーシャルギフトの演出面と機能面の良さをうまく利用していくことは、「新しいギフトのコミュニケーションの仕方」と言えると考えます。
またギフトレター利用経験者に実際に体験した利用エピソードを聞きました。
利用理由として多く選択された「サプライズになるから」、「気軽なお礼、プチギフトとして使えるから」に加え、コロナ禍ならではの「会えない相手へ」の利用実態がうかがえます。
※回答内容を一部修正(誤字脱字、文章の簡略化)した上で掲載をしています。
<コロナ禍で会えない相手へ>
- 友人から出産報告があったが、遠方でしかもコロナ禍だったため直接会うことは難しい状況でした。それでも出産おめでとう、頑張ったねという気持ちでいち早くお祝いを届けたくて、ソーシャルギフトを送りました。時間や手間を心配することなく送ることができて良かったです。(34歳、女性)
- 普段お誕生日プレゼントを交換し合っているママ友へのプレゼントに利用しました。コロナ禍で人と会うのを控えてる方だったけど、どうしてもプレゼントを贈りたかったためです。相手からもすぐに「驚いた」と喜びのメールをもらいました。(37歳、女性)
- 海外でお世話になっていた友人が、コロナ禍で帰国したが、ホテルで隔離されていました。お世話になったお礼に、と滞在先のホテルからでも近いお店で買えるソーシャルギフトを贈り、とても喜ばれました。(37歳、女性)
<気の効いたサプライズに>
- 久しぶりに電話で話をしていて、不意に相手の誕生日が近いことを思い出しました。すぐに何か贈ろうと思い、電話を切った後にギフトを探して送りました。(51歳、男性)
- オンラインゲーム上の友人が誕生日だということを知ったが、関係性から自宅の住所を聞くことは憚れるため、ソーシャルギフトを利用しました。(38歳、男性)
- 転勤族でなかなか会えない友人から出産したと報告を受けましたが、友人は転勤したばかりで新住所を知らない状況でした。住所を聞くと身構えてしまう可能性があったため、サプライズとしてソーシャルギフトを送ったところ、とても喜んでくれました。(29歳、女性)
<気軽なお礼、プチギフトとして>
- 普段のお礼の気持ちを伝えたかったが、直接渡したり、郵送するのは仰々しいのでライトな贈り物として、ソーシャルギフトを利用しました。(33歳、男性)
- 仕事帰りにたまたま会った同期。元気がなさそうだったので、別れたあとに甘いものでも食べてとプレゼントしたら喜ばれました。(26歳、女性)
- 昔は互いの誕生日にプレゼントを渡し合った仲だった人と、互いに家庭を持って会う機会が少なくなっていました。プレゼントを渡し合うこともなくなっていたが、ソーシャルギフトで気軽なプレゼントを送れるようになって嬉しかったです。(31歳、女性)
4. 「具体的な利用シーン」の理解が、ソーシャルギフト利用の鍵
利用意向者が若年層に多い一方、ソーシャルギフト非利用意向者は年齢と比例する形で割合が増えており、40代は56.2%、50代は58.5%が「利用したいとは思わない」と回答しています。(Q1より)
そんな非利用意向者にソーシャルギフトを利用したくないと思った理由を聞いたところ「利用シーンがイメージできないから」が39.8%と圧倒的に多く、世代別に見ても全世代で最も多い理由となりました。続いて「必要性を感じないから」(29.3%)、「なんとなくよく分からないから」(24.1%)、「漠然と不安・心配があるから」(23.9%)を20%以上が選択する理由となりました。
新しいギフトのコミュニケーションの形は広がっているとはいえ、具体的な利用シーンをイメージできるか否かがソーシャルギフト利用の鍵になりそうです。
5. ソーシャルギフトの利用シーン・相手は「同性の友人の誕生日」が最多
ソーシャルギフトを利用する具体的なシーンと相手を聞きました。
まず利用シーンを質問すると、「誕生日」が66.5%と最も高い結果となりました。最も低かったのは「ビジネスシーン(手土産など)」で23.3%でした。
次に最多シーンである「誕生日」に焦点を当て、贈りたい相手を聞いてみると「同性の友人」が35.1%で最も多く、「配偶者・パートナー」(21.7%)、「母親/父親」(20.3%)も20%を超える結果となりました。
ソーシャルギフトは「ライトで気軽なシーン」に「身近な関係性の相手」へのギフトに最適なツールとして利用されており、また逆にビジネスシーンやフォーマルギフト、目上の方へのギフトにはまだ利用が浸透していないことがわかりました。
<調査概要>
調査目的:インターネット上でのソーシャルギフトに関する最新の利用実態の把握
調査名:ソーシャルギフト関する調査
実施時期:2022年6月24日~28日 実施
実施時期:インターネット調査
調査主体:オンラインギフト総研
回答人数:全国20歳~59歳の男女2,400名(年齢性別均等割り付け/2021年6月から2022年6月にギフト購入経験がある人)
※小数点以下の切り上げ、切り下げにより合計100%にならないことがございます。
※本調査結果をご利用いただく際は、【オンラインギフト総研 調べ】とご明記ください。
■ギフトモール オンラインギフト総研について
ギフトモール オンラインギフト総研は、1.新しいギフト文化の兆しの発信、 2.今後のギフトのあり方の提起・提言 を主な活動内容として、オンラインギフトサービスを通じた 幸福度の高い世の中の実現に貢献するために2021年に発足。
自社グループの運営する国内最大級のオンラインギフトサービスにおけるサプライヤーとユーザーそれぞれのデータから把握できる消費トレンドや、定期的に行う独自調査の結果等を踏まえて、オンラインギフト業界の最新の情報の発信を行います。
-オンラインギフト総研 公式サイト:https://giftmall.co.jp/souken/
■株式会社 ギフトモールについて
「MAKE MORE SMILES ~世界により多くのスマイルを。」をPurpose(存在意義)に、「The World of Giftization ~テクノロジー・データの力で世界のすべてをギフトで満たす」をVision(実現したい世界・未来)に掲げ、新たなギフト体験創造に取り組む2014年創業のテクノロジー企業。日本とシンガポールを拠点に、日本・インド・インドネシア等グローバルなギフト・プレゼント市場に向けてテクノロジープラットフォーム事業を推進中。約50万点以上のソーシャルギフト商品を扱う「Giftmall(ギフトモール)」および専属バイヤーによる厳選ギフトを集めた「Anny(アニー)」等を運営。現在、グループの月間訪問ユーザー数は3,600万人を超え、国内最大級の規模を誇る。
– Giftmall(ギフトモール)公式サイト:https://giftmall.co.jp/
– Anny(アニー)公式サイト:https://anny.gift/